意外と多い電車内の忘れ物
電車の移動中は揺れが少なく快適なため、つい居眠りしたりスマホに夢中になったりする人も多いでしょう。その結果、思わぬ物を電車内に置き忘れてしまうことがあります。忘れ物は毎日大量に発生しており、年間で数万件に上ることも珍しくありません。
大事な物ほど失くしたときのショックや被害が大きくなるため、日頃から忘れ物をしないように気をつけることが大切です。特に最近ではスマホやイヤホンなど、小型で高価な物の忘れ物が急増しています。この記事を参考にして、自分の忘れ物リスクを減らしましょう。
電車内でよくある忘れ物ランキングトップ8
ここでは、最新の統計データを元に、実際に電車内でよく忘れられているアイテムをランキング形式で紹介します。
1位:傘
最も多い忘れ物は傘です。特に梅雨や雨の日が続く時期に集中しており、相鉄グループだけで年間15,009本が届けられています。雨が止んだ際に車内に置きっぱなしにしてしまうケースが非常に多いです。降りるときには必ず傘を持っているかを確認しましょう。
2位:現金や財布
次に多いのが現金や財布類です。少額のお金だけでなく、ときには数万円から数百万円といった高額なケースも発生しています。手提げ袋やポケットに無造作に入れて忘れてしまうことがあるため、貴重品は決まったバッグに入れるなど工夫をすると安心です。
3位:スマートフォン・携帯電話
近年急増している忘れ物がスマートフォンです。電車内でSNSやゲームに夢中になった後、そのまま座席や手すりのそばに置き忘れる人が多く、気づいた時にはすでに電車が発車しているケースが頻繁にあります。日頃からスマホを降車前に必ず確認する習慣をつけましょう。
4位:交通系ICカード・定期券
ICカードや定期券は、小型で滑りやすいためポケットから落ちやすく、改札を出る直前に紛失に気付く人が多くいます。紛失すると再発行に手間がかかることもあるため、カードケースや財布など決まった場所に入れておくことを心がけましょう。
5位:バッグ類(紙袋・エコバッグ・リュックなど)
紙袋やエコバッグ、リュックといったバッグ類も忘れ物の常連です。特に買い物帰りなど荷物が多い時、空いている座席に荷物を置いたまま電車を降りてしまうケースが目立ちます。膝の上や自分の足元に荷物を置く習慣をつけて、忘れ物を防止しましょう。
6位:ワイヤレスイヤホンなどの小型電子機器
スマホと同様に、最近急増している忘れ物がワイヤレスイヤホンなどの小型電子機器です。耳から外したまま座席やポケットから落ち、気づかずに降車することが多くあります。降りる直前には必ず耳やバッグの中をチェックする習慣が重要です。
7位:鍵(家・自転車・ロッカー)
鍵類も、非常に多い忘れ物のひとつです。特にポケットに入れていると、座席から立ち上がる際に滑り落ちたりします。鍵は日常生活に欠かせないため、バッグの内ポケットなど落としにくい場所に収納しましょう。
8位:季節もの(手袋・マフラーなど)
冬場になると特に増えるのが、手袋やマフラーなどの防寒小物です。暖房の効いた電車内で無意識に取り外し、そのまま座席に置き忘れることがあります。外したらすぐにバッグにしまうなど、習慣化することが忘れ物防止につながります。
忘れ物はどこに届けられる?受け取り方の基本
電車内で忘れ物をした場合、次のような流れで対処します。
・まず利用した駅や鉄道会社の忘れ物窓口に連絡する
・忘れ物の特徴(色、形、メーカー、内容物)を詳しく伝える
・見つかった場合、保管されている駅や窓口で直接受け取る
多くの鉄道会社では駅での保管期間は約7日間で、その後は警察署へ移され約3ヶ月間保管されます。ただし、傘は会社によって短期間で処分されることもあるため、早急に連絡を入れることが大切です。
また最近では、JR東日本や東京メトロなど主要な鉄道会社が、LINEやAIチャットボットなどのデジタル窓口を導入しており、24時間いつでも問い合わせることが可能になっています。忘れ物に気づいたら、時間帯を気にせずすぐに連絡しましょう。
電車内の忘れ物はその後どうなる?意外な行方
忘れ物の多くは持ち主に返却されますが、約7割の忘れ物は持ち主が見つからず、最終的に処分や競売にかけられています。中には鉄道会社がリサイクル事業として再利用するケースもあり、傘などは新しい傘として生まれ変わる取り組みも行われています。
また、『鉄道忘れ物市』などのイベントが定期的に開催されており、処分されずに残った品物が格安で販売されています。掘り出し物を探しに参加してみるのも良いかもしれません。
忘れ物を防ぐ!降りる前のかんたんチェックリスト
電車から降りる前に、以下のチェックリストを確認すると忘れ物防止に効果的です。
・傘を持った?
・スマホ、イヤホン、ICカードはある?
・財布や鍵はバッグの中?
・座席の周囲に小物が落ちていない?
・買い物袋やリュックなど、大きな荷物はある?
・冬なら手袋やマフラーは忘れてない?
この習慣を身につけることで、忘れ物をぐっと減らせるでしょう。
まとめ
電車での忘れ物は、自分自身が困るだけでなく、保管や処分にも多くの費用と手間がかかります。最近では、鉄道会社がリサイクルや再販などの工夫を通して社会問題への取り組みを進めていますが、最も大切なのは一人ひとりが忘れ物をしないことです。電車に乗るときには、自分の持ち物に名前や連絡先を書いたタグをつけるなど、簡単な工夫が予防につながります。忘れ物ゼロを目指し、普段から意識して行動しましょう